更年期の女性は食べ物で差が付く!女性ホルモンを整える食事とは

女性の更年期

栄養バランスのとれた食事が大切なのは分かっている!

そのなかでも、更年期女性が食べたい必要な食べ物って何?

更年期女性は食べ物で差が付く!

更年期女性の体調に差を付ける食べ物は3つあり、上手に摂取することで更年期中だけでなくシニアになってからも心身の健康に差がついてきます。

その更年期女性の体調に差を付ける食べ物3つは

1.「大豆食品」更年期障害の軽減・緩和・改善する可能性がある

2.「カルシウム」女性に多い骨密度低下を防ぐ

3.「乳酸菌」栄養の吸収力がアップ!更年期障害の改善報告もあり

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

更年期女性は心身のバランスを崩しやすい

女性ホルモンの急激な減少に体が付いていけず、さまざまな不調を起こすのが「更年期」。

更年期に入ると体の中でエネルギーや脂質、骨の代謝も変化して、栄養が過剰あるいは欠乏状態になりやすいので、心身の健康バランスをくずしやすくなります。

 

更年期世代の女性は体調によって食事ができなかったり、時間が無くて簡単な食事になってしまったり、食の好みが変わったりと、栄養がかたよった食生活になりがちです。

その栄養のかたよりが、更年期障害の悪化や病気のリスクを高くしてしまうトリガーになることがあります。

そのため食べ物を見直すことは、疲れやすさの改善や心の負担軽減、ホットフラッシュ、めまいなどの更年期障害の解消、病気リスクの軽減に繋がりますよ。

 

更年期女性は食事を見直して、これからの心身バランスに差を付けてください。

 

更年期女性の女性ホルモンを整える食事「大豆食品」

「大豆」は女性の更年期障害を軽減・緩和・改善する可能性がある

更年期女性が積極的に食べたい食べ物第1位は「大豆食品」です。

大豆食品には女性ホルモンと同じような作用を持つ成分が含まれており、女性の更年期障害を軽減・緩和・改善する可能性があります。

 

納豆や豆腐、豆乳、味噌などに含まれる大豆イソフラボンから作られる「エクオール」は、女性ホルモンの1つである「エストロゲン」と構造が似ているので、エクオールはエストロゲンとよく似た働きをすることが分かっています。

では、大豆を食べていれば更年期障害は無くなるの?

女性の更年期障害を軽減・緩和・改善する食べ物の代表は「大豆イソフラボン」です。

しかし、残念ながら日本人女性の3人に1人しか「大豆食品」は効果がありません

 

エクオールは3人に1人しか作れない

エクオールは大豆イソフラボンが体内の腸内細菌によって変換することで作られる成分ですが、体の中で大豆イソフラボンを女性ホルモン様成分であるエクオールに変換できるのは3人に1人しかいません。

つまり、大豆イソフラボンを多く含む大豆製品を摂っても、3人に2人はエストロゲン様作用を得られないのです。

 

そのため、更年期障害に悩む多くの女性はエクオールサプリで症状の緩和・解消をしています。

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それでも「大豆食品」は食べておきたい

大豆食品から女性ホルモン様成分「エクオール」を作れるのは、3人に1人しかいませんが、更年期になったら「大豆食品」を積極的に食べましょう。

 

大豆食品には「大豆イソフラボン」だけでなく、たんぱく質やミネラル、ビタミン、食物繊維なども含まれており、オリゴ糖も多く含んでいるので乱れがちな腸内環境を整えてくれる上、骨を強くするカルシウムも豊富な女性に優しい食品です。

大豆を使った加工食品も多く、調理方法を工夫すればバラエティに富んだメニューを作れるのも嬉しいですね。

 

大豆の調理ポイント

■ 水や牛乳を使用したスープ類は「豆乳」でつくる

■ 衣に小麦粉を使用した調理は「おから」に変える

■ お肉料理は「豆腐」や「厚揚げ」に変える

大豆イソフラボンをエクオールに変換できる人でも、毎日の食事で大豆食品をキチンと摂取するのは大変です。

それでも、いろいろな食材を大豆食品に代用することで、無理なく大豆食品を摂取できるようになるでしょう。

 

更年期女性に差を付ける食べ物「カルシウム」

「カルシウム」はシニアになってからの骨対策にも必要

更年期になる原因のエストロゲンの減少は骨密度にも影響するので、カルシウム食品も積極的に摂取したい食べ物です。

 

骨密度が低下する原因は女性ホルモンの分泌量減少だけでなく、腸管でカルシウムの吸収が悪くなることや、カルシウムの吸収を助けるビタミンDをつくる働きが弱くなるなどの理由もあります。

加えて、若い頃よりも食事量や運動量が減るといった生活習慣の変化も関係するので、カルシウムなどの食べ物に気を配ることで骨密度の減少を抑えることができるのです。

 

更年期女性は「骨粗しょう症」に注意!

骨粗しょう症になる患者さんの80%以上が女性といわれています。

それは、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの働きが関係しているからです。

エストロゲンには、骨の新陳代謝が行われるとき、骨吸収をゆるやかにして骨からカルシウムが溶けだすのを抑制する働きがあります。

しかし、更年期になって女性ホルモンの分泌が低下すると、急激に骨密度が減り、同年代の男性に比べて早く骨密度が低くなってしまうのです。

 

骨粗しょう症とは

骨粗しょう症とは、骨の量(骨量)が減って骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。

健康な骨は、古くなって劣化すると骨吸収(骨を壊す)して、骨形成(骨を作る)しながら新陳代謝を繰り返します。

このように、メンテナンスされて新しい骨へと生まれ変わっていくので、骨密度は安定しているのです。

しかし「骨粗しょう症」になると、骨吸収がどんどん進んで骨形成を上回ってしまい、骨がスカスカになってもろくなってしまいます。

もろくなった骨は、つまずきやくしゃみなどのちょっとした衝撃で骨折してしまうことがあります。

 

更年期女性が食べたい「カルシウム」

骨粗しょう症や骨折予防のためのカルシウムの摂取推奨量は、1日700~800㎎といわれています。

1日当たりの推奨量を成人男性で650mgから800mg、成人女性で650mgと設定しています。
しかし、カルシウムの摂取量が十分であったとしても、ビタミンDが不足するとカルシウムの吸収が悪くなり、また運動などである程度骨に負荷をかけないと利用効率が低くなってしまいます。

※ 「日本人の食事摂取基準」

厚生労働省が発信する「日本人の食事摂取基準」では「成人女性で650mg」とされていますが、骨吸収が進む更年期女性は、カルシウム食品を多く摂取したいことからカルシウムの摂取推奨量を「1日700~800㎎」としているのでしょう。

カルシウムは、魚介類、藻類、乳類、豆類、種実類、野菜類に多く含まれます。

魚介類 カルシウム量
真あじ 生 10g 6.5mg
しらす干し 10g 25mg
うるめイワシ 丸干し 10g 140mg
藻類 カルシウム量
カットわかめ 10g 10mg
あおさ 10g 95mg
乳類 カルシウム量
パルメザンチーズ 10g 130mg
牛乳 10g 11mg
ヨーグルト 10g 12mg
種実類 カルシウム量
炒りごま 10g 120mg
落花生 10g 5mg
野菜類 カルシウム量
切り干し大根 10g 54mg
小松菜 10g 17mg

吸収を促進させるものに、ビタミンDクエン酸CPP(カゼイン・ホスホ・ペプチド)という牛乳中のたんぱく質などが知られていますので、一緒に摂取すればカルシウムの吸収率はグンとアップするでしょう。

 

更年期女性の心身の健康を維持する「乳酸菌」

「乳酸菌」は全ての栄養を吸収する腸環境を整える

更年期女性の心身の健康を維持するには「乳酸菌」を積極的に摂取しましょう。

 

更年期障害で多い症状である「疲れやすい」「頭痛」「イライラ」「消化不良」「睡眠障害」などは、腸内環境が悪いからかもしれません。

腸内環境は胃腸機能に加え、精神安定や免疫力、自律神経など、さまざまな身体機能に影響を与えます。

例えば、カゴメ株式会社のニュースリリースでは、

ラブレ菌の摂取により便通が改善されることに加え、冷えや肩こり、腰痛などの更年期症状も改善されることを明らかにしました。

※ カゴメ株式会社

と、女性の更年期障害症状である「便通の悩み」に加えて「冷えや肩こり、腰痛」に乳酸菌の一種「ラブレ菌」が有効だとしています。

 

さらに、上記で紹介したエクオールを作るのは腸内細菌なので、乳酸菌の力を借りて腸内環境を整えると、いろいろな更年期障害の軽減・改善するのに有効なのです。

 

更年期女性は乳酸菌で「美力」もアップ!

腸内環境が悪い人は、腸の状態が「肌トラブル」というかたちで皮膚に表れます。

 

美容業界では「肌の状態は腸内環境を表す」といわれ、美肌づくりに欠かせないのは「腸活(腸内環境を整えること)」とされています。

 

もちろん、肌表面のコンディションの改善も必要ですが、腸内環境の悪化によりアンモニアやフェノール、硫化水素などの腐敗物質が多く産生されると、腸管内で吸収され血管を経由して肌に到達し、肌トラブルに直結しやすくなるのです。

 

だからこそ更年期女性は、乳酸菌を摂取して腸内環境を改善することで美肌を手に入れたいですね。

 

更年期女性が食べたい「乳酸菌」

乳酸菌を有効に増やす方法には、2つのポイントがあります。

1.乳酸菌が含まれる食品を食べる

2.乳酸菌のエサになる食品を食べる

 

1.乳酸菌が含まれる食品を食べる

乳酸菌を有効に増やす方法の1つ目は、生きた乳酸菌が豊富に含まれている食品を食べることです。

生きたまま腸まで辿り着くことのできる乳酸菌は「プロバイオティクス」とよばれ、腸内で活動して悪玉菌の繁殖を抑える働きがあります。

しかし、ある程度の期間、腸内で働いた後は排出されてしまうので、毎日摂取して継続的に腸に補充することが重要です。

 

ぬか漬けやキムチ、納豆、チーズ、ヨーグルトなどの発酵食品には、生きた乳酸菌が豊富に含まれているので毎日摂取しましょう。

 

2.乳酸菌のエサになる食品を食べる

乳酸菌を有効に増やす方法の2つ目は、「乳酸菌のエサ」になる食品を食べることです。

大豆やゴボウ、アスパラガス、タマネギ、トウモロコシ、にんにく、バナナなど、「オリゴ糖」を多く含む食材がいいでしょう。

また、悪玉菌と腸内の有害物質を減らす働きがある「食物繊維」は、腸内で分解されると善玉菌のエサとなるので、穀類やゴボウ、さつまいも、ブロッコリー、ニンニク、昆布、わかめ、寒天、果物なども一緒に摂取すると相乗効果が期待できます。

 

食べ物で差を付ける!更年期の女性の食事

1品で3種類を全部摂る場合

大豆食品 カルシウム 乳酸菌
納豆 じゃこ キムチ

 

1食で3種類を摂る場合

大豆食品 カルシウム 乳酸菌
豆腐の味噌汁 あじの刺身 きゅうりのぬか漬け

 

3種類を1日で分けて摂る場合

乳酸菌 カルシウム 大豆食品
ヨーグルト わかめとナッツのサラダ 豆腐ハンバーグ

 

更年期女性の食事|面倒なときは「宅食」で効率的に!

栄養のバランスが良い食事をしたいけど、面倒だな……

こんなときは、「宅食」が便利です。

「疲れて何もしたくない」ときにピッタリですよ!

多くの人が利用している「宅食」では、「野菜を多く摂取する」ことに特化しているサービスがあります。

 

50代がダイエット食として利用している宅食「パーソナルスープ」は、カットされた1食分の食材が冷凍された状態で届き、水を入れて5分間温めるだけでスープが完成するものです。

 

このスープは、自分の体状態を診断して、その結果に合った「自分に必要な野菜が入ったスープ」なので、ダイエット時だけでなく更年期の症状を緩和する栄養も摂取出来ます。

 

スープに使う水を豆乳に変えるだけで「大豆食品」もクリアできるので、「食事を見直す」はじめに週2回程度利用してもいいかもしれません。

 

ふだん使わない食材・自分の味付けでないのが目新しいし、管理栄養士と料理家監修のオリジナルレシピなので栄養や味もお墨付き、いろいろなスープが選べるので楽しく続けることが出来ますよ。

 

野菜を摂りたい40・50代にピッタリのオリジナルスープ!

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更年期に向けて体調を整えるには、エストロゲンに似た働きをするイソフラボンを多く含む「大豆製品」をはじめ、骨量を補うための「カルシウム食品」、そして心身の健康を改善する「乳酸菌」などを積極的に摂ってください。

 

女性ホルモンを整える食べ物を意識することで、更年期の女性は体・心・美容に差が付きますよ!