男性の更年期に多い障害|「精神的症状」原因と対処法
更年期の男性に多い「イライラ・不安」などの症状
更年期に入った50代男性は、イライラや不安などの心理的にマイナスの領域に陥りやすくなります。
不安感 | イライラ |
圧迫感 | 意欲の低下 |
焦燥感 | 気が散る |
疎外感 | アドバイスがダメ出しに聞こえる |
「何もしたくない」といった意識の中で「何かやらなきゃ」という焦りも感じるため、精神的に追い詰められてしまう心理状態に陥りやすくなります。
要するに、気持ちだけが先走るので周りに対してイライラしやすくなるということです。
意識が散乱している状態で何かを始めるとミスをしやすくなるため、すぐに投げ出したくなってしまうのも更年期に入った男性の特徴といえるでしょう。
更年期の男性にみえる「イライラ・不安」の原因
テストステロンの減少というホルモンバランスの乱れが大きな原因ですが、根本的な性格もイライラや焦燥感を招く原因になります。
とくに、思い込みが激しい人や自己肯定感が低い人、プライドが高く口癖が否定や言い訳の人は、更年期に入るとネガティブな精神状態になりやすくなるんです。
更年期男性の「イライラ」への対処法
□ ストレスの解消に努める
□ 外部の情報を広く集める
ネガティブな精神状態に陥ってしまうと、周りとの接し方に問題が起きやすくなります。
まず、家族や仕事仲間、友達などの他人の意識は「自分には変えられない」ということを強く意識することから始めましょう。
そして「物事に対して強く執着しない」「自分の主観は間違っているもしれない」と考えることも必要です。
ストレスを上手く解消しながら、外部の情報を集めて新たな領域の知識や経験を得ることでイライラや不安感を断ち切ってください。
更年期の男性に多い「物忘れ」症状
■ 玄関の鍵を閉めたか思い出せない
■ 物覚えが悪くなった
■ 同じことを同じ人に何度も言う
更年期の男性にみえる「物忘れ」原因
50代になると物忘れの現象は「認知症」と結び付けてしまいがちです。
しかし、ほとんどが「加齢に伴う範囲」のものといえます。
年齢を重ねると、経験や情報量の多さから勘違いが生じやすくなり、脳の機能が衰えて物忘れが見られるようになってしまうのです。
更年期の物忘れと認知症の違い
加齢に伴う物忘れ | 認知症の物忘れ |
忘れたことを自覚している | 忘れたことを自覚していない |
体験の一部を忘れる | 体験そのものを忘れる |
ヒントがあれば思い出す | ヒントがあっても思い出せない |
判断力は低下しない | 判断力が乏しくなる |
日常生活に支障が無い | 日常生活が困難になる |
更年期になる物忘れは、記憶の再生能力が低下しているので「思い出すまでに時間がかかる」という状態です。
一方、認知症は「そのこと自体を覚えていられない」状態をいいます。
更年期男性の「物忘れ」への対処法
□ サプリメントを摂取して若々しさを維持する
□ 会話やゲームで脳のトレーニングをする
更年期になるとマンネリ化している生活を送ることが多くなり、刺激が少なくなって、脳が活発に動くことが少なくなります。
趣味を楽しんだり非日常を体験したり、会話や脳トレなどで知的活動を行って、脳の認知機能を回復してあげましょう。
同時に抗酸化作用のあるサプリメントを摂取して、若々しさを保ってください。
更年期の男性に多い「うつ」症状
上記にあるイライラ・不安などの症状や物忘れが進んだ状態が、更年期によるうつ症状です。
集中力の低下 | 悲しい気分になる |
決断力の低下 | 面白く感じられない |
希望が無い | 身だしなみを整えられない |
寝られない | 寝た気がしない |
体がダルイ | 食べるのも面倒になる |
疲れやすい | 心臓がドキドキする |
胃が痛い | 息苦しい・窒息感 |
これらの症状を見て分かる通り、50代男性の更年期症状で多い「うつ症状」は、うつ病と間違えられることがあります。
更年期の男性にみえる「うつ症状」の原因
2.家庭や仕事など対内・対外的に変化が起こる
3.加齢による体や脳の衰え
主なうつ症状はテストステロンの減少でホルモンバランスが崩れ、視床下部や下垂体の機能に変調が起き、自律神経症状をはじめ、内分泌系や免疫系の失調症状、精神神経症状などを引き起こすことが原因です。
さらに、50代の男性は親子・夫婦関係で起こる喪失感や疎外感、親の介護問題、仕事関係の葛藤、病気や死の恐怖など、いろいろな心理的ストレスが一気に押し寄せる時期でもあります。
そして、加齢による体や脳の衰えも加わってくるでしょう。
うつ病と間違われやすい更年期のうつ症状
男性の更年期にみられる「うつ症状」は、ホルモンバランスの乱れや社会・環境的な要因、加齢など複合的な原因がありますが、うつ病は遺伝や環境、身体的な要因が原因といわれています。
もちろん、更年期のうつ症状がうつ病へと変化する可能性はありますが、その場合も診療科や治療法が違うので注意が必要です。
更年期のうつ症状は泌尿器科で「ホルモン補充療法」などの治療を行い、うつ病は精神科や精神神経科、心療内科、メンタルクリニックで「抗うつ薬」などを用いて治療します。
更年期男性の「うつ」への対処法
□ サプリメントでホルモンバランスを整える
□ ツライときには専門医に相談する
運動が好きな人は、ウォーキングや水中歩行、ヨガなどの低~中程度の有酸素運動が効果的です。
並行してホルモンバランスを整えるマカなどのサプリメントを摂取するのがいいでしょう。
そして、日常生活の中でひどく気が重くなったり、沈み込んだりする場合は、更年期に詳しい医師へ相談するのも大切です。。
男性の更年期に多い「精神的症状」の改善法は
有酸素運動で男性の更年期をケア
有酸素運動とは、筋肉を収縮させるエネルギーに体内の脂質や脂肪、酸素を使う運動をいいます。
ジョギング | ウォーキング |
ヨガ | サイクリング |
水泳 | エアロビクス |
これらの有酸素運動をすると、副交感神経の働きを保ちながら血液が体の末端まで流れるので、酸素や栄養が行き届きやすくなります。
血のめぐりが良くなって体中に栄養がスムーズにいきわたるということは、運動をしながら疲労回復効果を上げ、更年期の精神的症状を和らげるのに効果的ということです。
無理をしない程度に体を動かしてみましょう。
サプリメント・漢方で男性の更年期をケア
男性のサプリメントと聞くと「男性機能に効く!」「夫婦生活を取り戻す」など、下半身に注目させる宣伝文句が多く見られます。
しかし効果を見てみると、滋養強壮や疲労回復、エイジングケアなども一緒に記載されているのを見かけますよね。
これは、「抗酸化作用で血管の老化を防ぐ効果が期待できるから男性機能の回復にも良い」「滋養強壮効果が期待できるから元気が持続できる」といった、副産物的なものといっていいでしょう。
まれにですが、「誰かに知られたら、あいつは精力が低下しているからサプリで補強している。と思われて恥ずかしい」という考えをする人もいます。
男性の更年期障害の緩和に必要な成分には、確かに男性機能の回復が期待できる成分がたくさん含まれていますが、同時に体調や心を整えてくれる効果が期待できるのです。
精神的な症状緩和には「亜鉛」を摂取して、神経伝達物質を正常に戻すことを目指しましょう。
亜鉛が体内に十分にあることで精神安定や脳の機能を高め、うつ状態の緩和に効果があると考えられているのでおすすめです。