料理初心者がやりがちな失敗
料理初心者がやりがちな失敗第1位は「外は焦げ焦げ、中は生」という焼き加減の失敗です。
しかし、焼き加減を失敗する理由が「火の調節が間違っているから」ということに気付いている人は少ないかもしれません。
レシピ本に書いてある「弱火・中火・強火」の記載って意外と難しいですよね。
ここで一度おさらいしておきましょう。
調理の基本は「火加減」
弱火
弱火とは、火の出口と鍋底の中間に炎の先端がある状態を指し、煮物などに用いる弱い火加減をいいます。
「トロ火」と記載されていることもある、じっくりコトコト煮込むときに使う火加減と覚えておきましょう。
IH調理器では、10段階調節の場合1〜3(300〜500w)程度が弱火になります。
中火
中火とは、炎の先端がなべ底に当たるか当たらないかくらいの火加減をいいます。
多くの料理で使う火加減です。
IH調理器では、10段階調節の場合4〜5(500〜1,000w)程度が中火になります。
強火
鍋全体に炎があたる状態の火加減を強火といいます。
このとき注意したいのが、鍋から炎がはみ出さないようにすることです。
鍋から炎がはみ出してしまうと、鍋の中心部分に熱が伝わりにくくなるため、均一に調理することが出来ません。
IH調理器では、10段階調節の場合7〜9(1,000〜2,000w)程度が強火になります。
初心者が失敗するのは火加減が間違っているから
多くの料理失敗者が「中火って鍋の底に炎があたる状態じゃないの?」といいます。
そして「鍋の底に炎が当たらないなら食材に火が通らないでしょ」ともいいますね。
大丈夫です。鍋に炎が当たっていなくても食材に熱は伝わります!
火加減の認識が間違っていると、レシピ本にある「10分程度煮ます」「5分間炒めます」という調理工程が通用しなくなってしまうんです。
「中火で3分焼く」ところを「強火で3分焼く」にしてしまうと、「外は焦げ焦げ、中は生」になってしまいます。
火加減は難しい?調理器具に助けてもらおう
火加減が難しいなら調理器具に助けてもらいましょう。
調理器具にはいろいろな種類があり、デザインも豊富にあります。
しかし初心者がプロ用の中華鍋を使ったり、手入れが必要な包丁を手に入れてしまうと「無用の長物」になってしまうでしょう。
基本の調理器具を紹介します。
この程度揃っていれば、日常の料理には困りません。
その中で重要なのは「フライパン」です。
毎日のように使うフライパンは、多少火加減を間違えても焦げ付かず、手入れがしやすいことを重視した料理初心者が安心して使えるものを選んでください。
料理初心者が使うフライパンの選び方3ポイント
フライパンを選ぶポイントはいくつかありますが、初心者がもっとも気を付けたいのは3つのポイントです。
2.サイズ
3.形状
1.フライパンの材質
フライパンの材質は大きく分けて4つあります。
鉄製
しかし、重量は重く手入れもしにくいので、初心者には向きません。
フッ素樹脂加工
比較的リーズナブルですが、フッ素樹脂は数年で取れてしまうので耐久年数は短いのがデメリットですね。
マーブル・ダイヤモンドコート
料理の焦げ付きを少なくする効果があり、耐久年数は上記の「フッ素樹脂加工」より長くなっています。
セラミックコート
しかし熱伝導率が高いので、火加減を間違えると食材に熱が入り過ぎてしまうリスクがあります。
2.フライパンのサイズ
フライパンにはさまざまなサイズがあるので、生活スタイルや調理量によって選ぶといいでしょう。
小型サイズ:14~20㎝
中型サイズ:22~26㎝
大型サイズ:28~34㎝
このサイズになると、2つ口・3つ口コンロを塞いでしまうので、品数を多く作りたいときには邪魔になってしまう場合があります。
3.フライパンの形状
フライパンの形状は料理によって使いやすさが変わってきます。
浅型
深型
天ぷら鍋の代わりに使うこともできます。
ツインパン・トリプルパン
別々の調理が1つのフライパンで出来るのは魅力ですが、火の調節が難しいので初心者には向いていません。
料理初心者におすすめのフライパン!
料理初心者におすすめのフライパンの材質は、マーブル・ダイヤモンドコートです。
鉄製のフライパンより手入れがしやすく、セラミックコートより火に強く、フッ素樹脂加工より耐久年数が長いことが理由です。
フライパンのスペックにある「〇層コーティング」とは、「フライパンの表面に何回コーティングを重ねてあるか」を意味します。
3層より7層コーティングの方が金額が高いことでも分かる通り、コーティングの回数を重ねたほうが焦げにくく耐久性の高いフライパンになるのです。
初心者はなるべく層の厚いものを選んでください。
そしてサイズは、24~26㎝程度の中型が一番便利に使えます。
コンロを複数占領することなく使え、少量からの料理量にも適しており、フライパン自体の重量も重くないので扱いやすいでしょう。
形状は生活スタイルやよく作る料理によっても違いますが、ある程度フチが高くなってる深型を選ぶと使い勝手がいいでしょう。
目玉焼きからカレー、唐揚げまでフライパン一つで調理ができます。