更年期世代に多い関節痛
更年期世代になると、多くの人が体の異変に気付きます。
更年期障害の症状 |
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【 心 】 | うつ状態やイライラ |
【 睡眠 】 | 眠りが浅い、眠れない、疲れやすい |
【 外見 】 | 抜け毛や肌乾燥、強い体臭、骨の変形 |
【 痛み 】 | 頭痛やめまい、耳鳴り、頻尿、関節痛 |
この他にも更年期障害の症状はいろいろありますが、今回は【痛み】の中から「関節痛」を考えていきましょう。
ある調査では、更年期世代の48%がどこからしらの「関節の痛み」を訴えている。と発表しています。
では、更年期世代の関節痛で痛む場所はどこでしょうか?
更年期世代に多い関節痛|痛む場所は
関節が痛む場所は体中にあります。
首の付け根 | 肩 |
股関節 | ひじ |
ヒザ | 手首 |
腰 | 手指 |
足首 | 足指 |
中でも更年期世代によく痛みがあらわれる場所は、ヒザや股関節、腰、肩の関節です。
そのほかにも、手首や指、足首、首の付け根などに痛みを感じることもあるでしょう。
痛む場所によっては、スポーツや手芸などの趣味が楽しめなかったり、歩く動作が困難になって生活に支障が出ることもあります。
更年期世代に多い関節痛|痛む原因は
更年期世代になって関節が痛み出すのは、ホルモンバランスの乱れと軟骨のすり減りが原因です。
ホルモンバランスの乱れ
40代以降になると、男性はテストステロンの分泌が減少するので「筋肉や骨を強くする」作用が弱くなります。
そのため、体のジョイントとなる関節部分の負荷がダイレクトに伝わり、補強もされないため、関節に炎症が起きやすくなります。
その炎症が痛みを呼ぶのです。
女性も同じように、「関節組織を柔軟に保つ」役割を持つエストロゲンが減少するため、関節のダメージが蓄積されていきます。
さらに、今までエストロゲンが支えてきた筋肉維持や関節内の水分量保持、血液の循環などの作用も弱まるため、関節痛が起こるといわれているのです。
軟骨のすり減り
また、加齢による軟骨のすり減りも関係します。
ヒザや腰などが痛みやすいのは、今までの生活によって関節軟骨がすり減り、骨同士がぶつかることも原因です。
つまり、車のタイヤがすり減るのと同じ「経年劣化」といえるでしょう。
特に女性の場合は、関節の面積が小さく、運動などで面積にかかる負担が大きいことや、関節を支える筋肉が弱いため、男性に比べてヒザの痛みを訴える人が多くいます。
更年期世代に多い関節痛|男女の違い
更年期世代の関節痛は性別関係なく、ヒザや股関節、腰、肩などの部位を訴える人が多いです。
ただし、その部位だけをケアするだけでは足りません。
更年期世代の関節痛|男性は痛風に注意
男性が更年期世代になって、気を付けなければならない関節痛の原因に「痛風」があげられます。
痛風は尿酸という物質が結晶になって関節にたまり、それが誘因となって炎症を起こすことで痛みを発生させます。
主に、足指の痛みを訴える人が多く、肥満のある人は尿酸値が高くなりやすいので、注意が必要です。
更年期世代の関節痛|女性はリウマチに注意
女性は「関節リウマチ」にも注意してください。
関節リウマチは自己免疫異常による疾患です。
免疫の力が関節を覆う膜「滑膜」に対して働き、関節炎を起こし、放置すると関節破壊が進行していきます。
好発年齢は30代〜50代であり、更年期と重なります。
更年期世代の関節痛|病気も関係!?
更年期世代に限りませんが、関節痛の症状があらわれる病気もあります。
その中で、発症頻度の高いものや特徴的なものを紹介します。
変形性膝関節症
痛む部位 | ヒザや股関節 |
特徴 | 高齢の肥満者に多い |
状態 | 軟骨のすり減りにより骨同士がぶつかると、骨のへりにトゲのような突起物ができたり、骨が変形して痛みを生じる |
ロコモティブシンドローム(運動器症候群)
痛む部位 | ヒザや股関節、腰 |
特徴 | 要介護になるリスクが高い |
状態 | 関節や骨、筋肉などの病気や運動機能低下により、移動するための能力が不足したり、衰えた状態。 |
痛風(高尿酸血症)
痛む部位 | 足の親指の付け根 |
特徴 | 発症は男性が多い |
状態 | 尿酸値が高い状態が続くと発作が起こりやすくなる |
関節リウマチ
痛む部位 | 手指やひじ |
特徴 | 膠原病の一種で発症は更年期女性が多い |
状態 | 免疫機能の異常により、身体中の関節に炎症が起こる |
これらは、すべて関節痛の症状がでる病気や状態です。
更年期世代に多い関節痛|関節痛の初期・中期・重度症状
関節痛初期症状のポイント
関節痛の初期症状は、体の動かし始めに関節のこわばりを感じることが多いようです。
初 期 | ・ 歩き出しにヒザが重くて動かしにくい |
・ 立ち上がるときに腰に痛みを感じる | |
・ 関節の可動域が狭くなる | |
・ 足指にしびれがある | |
・ しばらくすると痛みやしびれが治まる |
関節痛の中期症状のポイント
関節痛の中期症状は、痛みやしびれが治まりにくくなります。
中 期 | ・ ヒザが痛くて階段の上り下りがツラい |
・ しゃがみこむ体勢から起き上がるとき、腰にグキッとした痛みが走る | |
・ 歩くときしむような音がする | |
・ ハサミやお箸が使いづらくなる | |
・ 痛みやしびれがなかなか解消しなくなる |
関節痛の重度症状のポイント
関節痛の重度症状は、日常生活に支障が出ている状態です。
重 度 | ・頻繁につまずきや転倒が起こり、歩行が困難になる |
・腰やお尻、ひざ下まで痛みが広がる | |
・横になっても痛みが引かず、楽な姿勢がない | |
・TVのリモコンや鍵、ドアノブなどの使用が困難になる | |
・強い痛みに襲われ、日常生活が困難になる |
とくに、更年期世代の男性は腰やヒザ、足にしびれや痛みを感じたら、受診することを考えてください。
更年期世代の女性は、手指やヒザの痛み、また、傷む場所が変わる関節痛にも注意が必要です。
更年期世代に多い関節痛|自分でできる予防・解消法3つ
自分でできる関節痛の予防や解消法を3つ紹介します。
2. ホルモンバランスを整える
3. 軟骨強化サプリを摂取する
1.筋力強化・体重管理
体幹や筋力を強化して関節を安定させることは、とても大切な予防・解消法です。
すでに痛みを抱えている人は、体重の負担のかからない運動(水中や、座ったり寝てする運動など)で筋肉強化を図りましょう。
体重を管理することも重要です。
症状の緩和になるほか、いろいろな病気のリスクを軽減することにもつながります。
2.ホルモンバランスを整える
男性のテストステロン、女性のエストロゲンは更年期世代に減少し、自分の体内で増やすことはできません。
そのため、多くの医師はサプリや漢方薬、ホルモン補充療法で、症状の緩和を試みます。
自分で関節痛の予防や解消を目指すなら、症状が出る前からサプリなどを摂取するのが望ましいといえます。
3.軟骨サポートサプリを摂取する
関節にある軟骨は、病気やケガ、加齢などによってすり減り、一度失われると再生することはありません。
だからこそ、ドラッグストアでは「コンドロイチン」や「グルコサミン」などの関節痛対策サプリが並んでいるのです。
しかし、更年期世代には、軟骨のもとがダイレクトに摂取できるサプリが効果的です。
プロテオグリカンや軟骨を丸ごと使ったサプリをおすすめします。
更年期世代に多い関節痛|痛くなる原因を可能な限り減らす
更年期世代は、現在の症状を和らげるのと同時に、将来の悪化を少しでも防止、軽減することを心がけましょう。
・ 関節痛の原因は、ホルモンバランスの乱れと軟骨のすり減りが多い
・ 関節痛は病気の可能性もあり、男性は痛風に注意、女性はリウマチに注意する
そして、更年期世代が「自分でできる関節痛予防・解消法」があることを覚えておいてください。